自動更新ライブラリを比較する(その2)

昨日の記事を書いたあとで見つけたいくつかのアップデートフレームワークを紹介します。

wyUpdate

オーナーのサイトが有償ぽかったのでスルーしていましたが、有償なのはwyUpdateライブラリを含むmyBuildというライブラリのほうで、wyUpdate自体はオープンソースのようでした。ライセンスは修正BSDライセンス。なのでこれも著作表示がしてあれば商用でも使えますね。AutomaticUpdater というUIコントロール別途配布しているようです。WPF版もあります。ただ、こっちはLGPLのようなので商用利用時の改変には注意が必要です。

wybuild機能一覧の中程にmyUpdateの機能が書いてありますが、これを見ていると

  • VCDIFF delta-patchフォーマットでのパッチ適用
  • UAC対策
  • 制限付きユーザ対策
  • プロキシ対応(カスタムプロキシもOK)
  • ファイルパーミッション対策

なんかが書いてあります(対策とあるのが具体的に何ができるのかまではちゃんと見てません)



商用ライブラリwyBuildを同時に開発しているだけあって、商用ソフトをつくっているとたびたび直面するような問題に対してケアがありそうなのがいいですね。プロキシもコマンドラインでの対応というのはちょっとアレですが、カスタムにちゃんと対応しているのは商用向きだと思います。ほかにも、たとえばClickOnceだと1ユーザにしかインストールできなかったのですが、Wix+wyUpdateで全ユーザにインストールできそうで(ファイルパーミンションとか制限付きユーザ回りの対応はそのへんかと推測)、これもユーザが必ずしも管理者でない可能性がある商用アプリで使える機能かと思います。

資料がwyBuildとまざっちゃっていて探しにくいという面はありますが、まあ、ライブラリ自体はそう難しいものでもないでしょう。

更新も頻繁ですし、これはいいかも。

DDay.Update解説ページ

DDay.Updateが面白いのは、更新定義ファイルにClickOnceマニフェストファイルをそのまま使っているところでしょうね。これだと乗り換えの人にとってはやりやすい気がします。

最終更新が2010年の11月で、それもコメント修正程度、本体のコードの更新は2010年3月までさかのぼり、メジャーリリースは0.72.1が2009年1月ですね。今後の更新にはすこし不安は残ります。ライセンスはCOPL(CodeProjectのライセンス)なので商用で使えますね。

Updater

 この記事内ではまだCOPLですが、最新版は現在、有償ライブラリになっている模様(サイト)なので、あまり熱心に見ていません。